台湾人と日本人の観光の変遷その2

前回、民主化する以前の台湾の状態を少しご紹介しましたが、今とは全く違います。隔世の感があります!

一流のホテル以外の巷の食堂などはお世辞にもきれいとは言えない状態で碗や皿は欠けていることが多く、テーブルの下は魚や鶏の骨が散らばっていて、そこに野良犬が食べに来るのです。観光地などの食堂で食べていると小さな子供が絵葉書、タバコやチューインガムを売りに来るのです。それがしつこくてゆっくり食事どころではありませんでした。
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タクシーも乗車拒否するのは当たり前で、雨の時など絶望的でした。バスも満員だと止まってくれず、どれだけ学校や会社に遅刻したことか。

こんな台湾に変化が現れたのは民主化が進んで、一般台湾人の観光が出来るようになってからです。
多くの台湾人が一斉にあこがれの日本に観光に来てからです。この頃、多くの台湾の友人から聞いたのですが・・・「日本って、想像以上に清潔で交通ルールは徹底しているし、接客態度もとても良い」と言って感心するのです。いかに自国が日本に比べて劣っていたのか実感したのです。それからというもの見違えるように店と食器が奇麗になり、箸も使い捨ての衛生的なものに変わりました。

最も極端に変わったのは「入国の審査官」と入国の荷物検査官の態度です。みんな笑顔で接してくれるのです。初めての時なんか気持ちが悪かったです。街並みも徐々にきれいになり、人々も余裕が出てきたのでしょうか表情が明るくなったと感じたものです。

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そして、この親日の態度が最高潮に達したのが1999年9月21日に台湾中部を襲った大地震の時からです。世界のどこよりも早く駆けつけて献身的に救助に当たった日本隊の活躍を見てからです。生き埋めになって時遅く助け出されなかったご遺体に対して、救助隊全員が整列して黙祷をする映像がテレビで流れると台湾の人々は感激して涙を流したと言います。


そして日本の救助隊が帰国するため桃園国際空港に向かうと、 税関職員全員が総立ちになって敬礼し、空港でごった返していた出入国客全員が、拍手で見送った。ということもありました。
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これ以来、より一層”親日の台湾人”が増えたと言います。そして日本を訪れる人が急増しました。やはり日本は信頼して頼れる国だということが日本時代を懐かしむお年寄りに代わって若い人たちにも広がったのです


台湾人と日本人の観光の変遷

台湾の人は観光客に対して、なぜこれほどまでも”おもてなしが行き届いて親切”なのでしょうか?特に日本人とわかると一段とやさしく親切にしてくれるのです。だから多くの日本の観光客がまた訪れたいと思い、年に何回も来ることになるわけですね。


私が語学留学し、そのあと台北で働いていた頃はまだ民主化する前で、戒厳令なるものが発令されていて政治的な発言は一切できない雰囲気が国中を覆っていました。学校では日本時代は暗黒の時代だったとする、いわゆる反日教育がされていました。この戒厳令(軍隊に権力を集中させた政治形態)は1949年から1989年までの40年間、世界最長の戒厳令だったのです。1989年に台湾人による初の「李登輝」総統の時代になってようやく解除され、民主化の第一歩を踏み出したのです

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この頃は、空港の入国審査も厳しく、漫画、政治的な本、週刊誌(裸の写真が載っているから)などは有無を言わさず”没収”で、友人に頼まれたカセット付きステレオや電気釜などの電気製品もいちいちひっぱり出して、価格表と照らし合わせて「課税」するのです。だから出国までの時間の長いこと。毎回うんざりしました。


それと日本からの観光客は女性目あての男性が多くて、出国ゲートに水商売とおぼしき女性が多く出迎えに来ていました。

だから、その頃は友人に台湾旅行するよ、と言ったら変な目で見られたものです。


街も汚くどこを歩いても異臭がするし、バイク、車の運転も交通ルールがなく、広い国道でも信号がついていないので渡るのは命がけでした。タクシーもバスも冷房もなく汗まみれで乗ったものです。台湾で働くなんて”都落ち”の感覚で自分が惨めになったほどです


でも官公庁の役人の冷淡さに比べて、台湾の人々のやさしさは今と変わりません。特に日本語世代の人などに出会ったら、それこそ嬉しそうに昔の日本時代がいかに良かったかを話してくれるのです。こういう人たちと接してきたので今でも「台湾大好き人間」でいるわけです。


なんか今回は台湾の悪いことばかりを並び立てましたが、知っていただきたいのです。こういう時代を経て今の明るい日本人に(いや観光客)にやさしい”おもてなし王国・台湾”があるということを・・・。(写真は総統府)

じゅわっと、おいしい小籠包!

台湾に行って、まず食べたいもの、それは蒸したての”小籠包”ですね!

薄い皮に包まれた餡、ぷよぷよしていて今にも破れそうな皮をそっと箸でつまんでレンゲにのせて、口に入れるとじゅわーんと広がる熱々の肉汁としっかり濃い旨味たっぷりのスープ。こんなおいしい小籠包の店が台湾中にいっぱいあります。
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その中でも最も有名なのが「鼎泰豐(ティンタイフォン)」ではないでしょうか。あまりにも有名で皆様ももう何回も行かれたかと思いますが、何回訪れても期待を裏切らないおいしさですね。

さすが日本でも有名とあって、観光シーズンや土曜日曜など日本人のお客様で満員ですね。地元の方はいつも満員だし、値段も高いのであまり行きません。他に安くて空いている、美味しい店がいくらでもあるからです。

ではなぜこの店が日本人に人気があるのか?
・・・・理由があります。まず接客が丁寧、そして清潔。例えば食べ終わった食器はすぐにかたずけてくれますし、テーブルが汚れるとすぐに拭きに来てくれます。お茶が少なくなれば言わなくてもすぐに足してくれます。それから客の立場に立って料理を選んでくれます。
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ちょうどこんなことがありました・・・・私たち夫婦とこどもの3人でメニューを見ながらあれこれと料理を次々に注文したら、店の若い女店員さんが「これでは多すぎて食べきれませんよ、もしよろしければ料理の量を半分づつにしたらどうでしょうか?」と言ってくれました。初めての料理の時など量までわからないのでこれはとても嬉しい提案でした。

・・・ああ、こういうところが日本人観光客に気に入られる理由なんだろうなと・・・納得出来ました。

小籠包だけではなくいろんな料理がありチャーハン、麺料理、野菜の炒め物などすべてが上品な薄味で、とっても日本人好みの味になっていました。店に活気があって清潔、接客が丁寧、そして美味しいときたら台湾に来たら食べずには帰れないでしょう。たとえ30分1時間待ちでも。

お安くて脂っこい味なら夜市でいくらでも食べれるので、多少高くても旅行中一回くらいは「鼎泰豐(ティンタイフォン)」で食べたいですね。
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